日本皮膚科学会雑誌
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Sjogren症候群の皮膚症状とその臨床的検討
片山 一朗西岡 清西山 茂夫
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1989 年 99 巻 6 号 p. 717-

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抄録

当院皮膚科を受診したdefinite Sjogren's syndrome(以下SjSと略す)65名につき皮膚科サイドより見たSjSの臨床的特徴を検討した.内分けはprimary SjS27名secondary SjS38名であり,男子4名,女子61名であった.平均年齢39.1歳でありprimary SjSでは40代以降にピークが見られた.乾燥症状は65名中49名(75%)に認められた.皮膚科初診時の主訴としては環状紅斑が最も多くついで,凍瘡様皮疹,レイノー現象,紫斑,0・舶s定型紅斑が比較的多く見られた.経過中薬疹,無脂性皮膚炎も比較的多く見られた.また環状紅斑,凍瘡様皮疹,薬疹,紫斑,顔面色素斑,結節性紅斑等の皮疹はprimary SjSに多く見られた.臨床検査上,抗SS-A,抗SS-B抗体の他,RA因子,Speckled型の抗核抗体,高IgG血症が見られたが,primary SjS,secondary SjSの間で特に有意差を認めなかった.

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© 1989 日本皮膚科学会
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