日本皮膚科学会雑誌
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肉芽腫性口唇炎に対するメディエーター遊離抑制剤療法について―発症におけるmast cellの関与についての考察―
千葉 万智子小林 勝塩原 哲夫長島 正治
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1989 年 99 巻 8 号 p. 883-

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抄録

3例の肉芽腫性口唇炎cheilitis granulomatosa(以下CGと略す)を経験し,そのうち2例においてchemical mediator遊離抑制剤(以下CM剤と略す)を用いたところ著明な軽快がみられた.本剤の作用機序としてmast cellからのCM遊離抑制が考えられたため,本症及び口唇の粘液嚢腫,扁平苔癬病変部のmast cell数,脱顆粒細胞率を比較検討した.CGでは真皮網状層でmast cell数が増加し,脱顆粒細胞率も他の疾患と比べ有意に高く,mast cellからのmediatorが本症の浮腫のみならず肉芽腫形成にも大きな役割を果たしている可能性が考えられた.

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© 1989 日本皮膚科学会
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