抄録
皮膚真菌症の発症機序及び生体防御反応を解明する目的で,病巣部皮膚とその周囲の健常部皮膚の浸潤細胞について,免疫組織化学的に検討を加えた.表在性真菌症では,病巣部で表皮ランゲルハンス細胞の増加を認め,真皮上層の血管周囲性の浸潤細胞はOKT4陽性細胞が優位であったが,真菌が毛包内へ侵入する傾向を呈する症例ではOKT4/OKT8の比が低下傾向を示した.また,深在性真菌症にみられる肉芽腫性反応を構成する細胞は,一般にLysozyme,α1-antichymotrypsin陽性であったが,続発性あるいは局所免疫不全が疑われる症例では陽性細胞の減少を認めた.