動物臨床医学
Online ISSN : 1881-1574
Print ISSN : 1344-6991
ISSN-L : 1344-6991
症例報告
この1年で診断治療した犬の急性膵炎の20例
羽迫 広人山本 健人佐藤 立人相津 康宏白永 純子白永 伸行
著者情報
キーワード: 急性膵炎, Spec cPL, v-LIP
ジャーナル フリー

2015 年 24 巻 3 号 p. 124-127

詳細
抄録

当院で2012年度に臨床症状,犬膵特異的リパーゼ(Spec cPL)の高値より急性膵炎と診断した20例の犬を対象に回顧的調査を行った。Spec cPLと犬リパーゼ活性(v-LIP)の間に有意な相関を認め,ベッドサイドにおける急性膵炎の評価にv-LIPは有用であると考えられた。またv-LIPは急性膵炎単独の症例と比較し,併発疾患を伴う症例では治療による数値の下降は長期間を要する傾向にあった。CRPは初診時に低値を示したが翌日以降上昇する例が散見され,初期病態の評価には注意が必要であることが示唆された。

著者関連情報
© 2015 動物臨床医学
前の記事 次の記事
feedback
Top