岩手大学農学部共同獣医学科
2015 年 24 巻 4 号 p. 172-175
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慢性的な皮膚欠損を主訴に来院した猫2例に対して,皮膚の再建を目的に大網転移術および皮弁術を用いて形成外科手術を実施した。両症例とも良好な経過をたどり,皮膚欠損部の癒合が認められた。症例1は皮膚の癒合は順調であったが,第210病日に乳腺腫瘍の転移のため死亡した。症例2は第304病日に腹壁ヘルニアの悪化が確認されたため,腹壁ヘルニア整復術が実施された。その後は良好に経過している。以上より慢性的な皮膚癒合不全の症例に対して大網転移術は有効であると考えられた。
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