動物臨床医学
Online ISSN : 1881-1574
Print ISSN : 1344-6991
ISSN-L : 1344-6991
原著
糞便排泄後の犬と猫の肛門周囲の皮膚および被毛の清拭
- 飼い主の意識とその方法およびToxocara属回虫卵の除去効果 -
宮部 真裕中村 有加里深瀬 徹
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 32 巻 1 号 p. 19-25

詳細
抄録

犬と猫の排便後の肛門周囲への糞便の付着について各々の飼い主100名を対象としてアンケート調査を実施したところ,ほとんどの飼い主は糞便が付着しているのを見たことがあり,排便後には肛門周囲の清拭を行うべきであると考えていることが明らかになった。また,多くの飼い主が実際に清拭を行っていることも確認された。これらの飼い主に対して犬と猫の排便後に脱イオン水含浸脱脂綿とウェットティッシュ,エタノール含浸綿,動物用肛門周囲洗浄液含浸脱脂綿を用いての肛門周囲の清拭を依頼した結果,エタノール含浸綿と動物用肛門周囲洗浄液含浸脱脂綿を用いた場合に満足度が高かったが,エタノール含浸綿は臭気が敬遠される傾向がみられた。次いで,糞便からToxocara属回虫卵が検出された犬と猫6頭ずつについて,セロハンテープ検肛法による虫卵検査を実施したところ,排便後に肛門周囲を清拭した場合は,虫卵が検出される例数が著しく低下した。

著者関連情報
© 2023 動物臨床医学
前の記事 次の記事
feedback
Top