抄録
1983年から1988年の間に山陽動物医療センターにおいて、FeLV感染に関連した腫瘍性および非腫瘍性疾患と診断された猫400例の背景とその病態生理学的特徴を明らかにした。症例の性別は雄271例 (うち去勢済み52例)、雌129例 (うち避妊済み39例) であった。全症例の69%は4歳以下の若い猫であった。その中で雄雌ともに2歳での発症が最も多かった。400例のうち腫瘍性疾患 (リンパ腫、急性白血病、MDS) は21.3%、非腫瘍性疾患 (好中球減少症、ヘモバルトネラ症、口内炎、膿瘍、FIPなど) は79.7%であった。全症例の約半数は免疫不全や免疫異常のために発症した二次的な疾患であった。初診時の血液検査所見において貧血が68.8%、好中球増加症が27.5%、好中球減少症が30.0%、リンパ球増加症が27.5%、リンパ球減少症が44.9%、血小板増加症が14.7%、血小板減少症が21.8%に認められた。