抄録
「東大集書ファイル」は,東大総合図書館の受入図書の書誌的事項をデータ・べ一ス化して,学術文献情報検索システム・TOOL-IRによって,オンライン会話型の検索を行なうシステムである。今回,昭和50,51両年度の受入洋書のほぼ全件,9,063冊分にデータ・べ一スを拡張した。この過程における問題点と対策について論じ,また,集書ファイルに関する基礎的統計値を示した。拡張に伴なう問題と対策は次のようである。集書中に占める叢書,逐次刊行物の割合が大きいため,これらを個々に識別する巻次,年次等の数値データも索引化した。著者名表記法の不安定性をカバーするため,名前のセグメントについても索引化を行なった。その他,配架コード,言語コードも索引化し,総じて全データ項目を索引化することになった。これにより,ほとんどの検索要求に応じうると考えられる。