2018 年 37 巻 37 号 p. 155-165
本稿の目的は,ペーパータワー作成を通じた「深い学び」を測定,分析し,大学教員は学生たちへ「深い学び」を提供するために何をすべきか検討することである。
ペーパータワー作成過程を通して,学生たちは「アイデアを出す,意見を出す」ことや「リーダーシップの重要性」が現実社会でも重要だという「深い学び」に至ったことがわかった。
本稿で明らかになったことは,倒壊するなど,ペーパータワー作成に失敗することも,重要だということである。成功から学ぶだけでなく,失敗から学ぶことが学生を大きく成長させる。学生たちに,現実社会に通じる体験を提供することが「深い学び」の第一歩であり,学生に対する学習支援であると結論づける。