北陸に位置する福井県は,女性の就業率や共働き率が毎年全国の上位にあるが,指導的な立場で働く女性の比率,管理職比率は毎年全国の下位に位置している。本研究では福井県の女性就労に焦点を当て,女性の就業意識と活用の課題を考えていく。まず「国勢調査」等の社会統計から福井県の女性就業の状況を抽出,分析する。次に福井県企業並びに女性従業員へのアンケート調査を行い,実情の把握と女性活用への課題を考察する。その結果,全国的に見ると女性の活用が進んでいないように思える福井県の女性就業であるが,企業や業種による差はあるものの活用に向けての意識改革や環境整備に進捗が見られることが明らかとなった。