学校社会学研究の今日的課題は, 現在さまざまな形で進められている新しい学校論の探求や学校改革の動向との関連においてとらえられ, 位置づけられることが必要であろう。それは, かつて「国際連合人間環境会議」において採択された「人間環境宣言」(1962年) のことばを借りていえば, 今日の学校が「歴史上の転回点に到達した」という問題認識に基づいて, 「熱烈ではあるが冷静な精神と, 強烈ではあるが秩序だった作業」を要請されている課題なのである。そして, そのためには, まず学校の機能についての再検討が必要になる。