栄養学雑誌
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栄養と運動がシロネズミ脂肪組織の脂肪酸組成に及ぼす影響
辻 啓介辻 悦子太田 冨貴雄大島 寿美子鈴木 秀雄鈴木 慎次郎
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1972 年 30 巻 2 号 p. 53-57

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抄録

2種の飼料をラットに摂取させ, 同時に自由運動を長期負荷して脂肪組織やその脂肪酸組成に及ぼす影響を調べた。
その結果, 解剖時における腎周囲脂肪組織の重量は, 体重が最大であった高蛋白高脂肪食群の非運動群で著明に重く, 高糖質食群の非運動群よりも有意に増加していた。しかし, 体重当りに換算するとこの食餌による差は認められなかった。一方, 食餌にかかわらず運動群では非運動群よりも, 重量および体重当りの重量が有意に低下していた。
腎周囲脂肪組織の脂肪酸組成に及ぼす食餌の影響は大きく, 殆どの脂肪酸で有意差が認められた。一方, 運動による統計的な有意差が2, 3の脂肪酸で認められたが, 量的にはきわめてわずかであり, 総じて運動負荷による影響は少なかった。

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© 特定非営利活動法人日本栄養改善学会
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