1974 年 32 巻 2 号 p. 82-88
東京都下三多摩地区の小学校で実施されている給食について, すでに単独校方式の場合を調査し, ひき続いて, センター方式で行っている1市1町の昭和46年6月における調査結果をも報告した。今回は, センター方式給食の同年11月における, 蛋白質の摂取量や栄養価の内容を調べ, 前回の6月の結果と合わせて, 今後の栄養指導の指針とするために検討を行った。
1) CセンターおよびDセンターとも蛋白質の所要量, および必須アミノ酸の必要量は満たされていた。
2) プロテンスコアは, Cセンター79, Dセンター75で, 第1制限アミノ酸はいずれも含硫アミノ酸であった。6月の値は両センターとも同じ76であったため, 6月と11月の平均値では, Cセンター78, Dセンター76となった。
3) E/T比は, Cセンターが2.52, Dセンターが2.48で, 6月の値とほとんど差はなく, 6月と11月を平均すると, Cセンター2.51, Dセンター2.47であった。
4) ケミカルスコアのうち, 卵価は, Cセンター68, Dセンター66で, 制限アミノ酸はいずれも含硫アミノ酸であった。6月の値は両センターとも67で, 6月と11月を平均するとCセンター68, Dセンター67であった。
5) 同じく人乳価は, Cセンター88, Dセンター89で, いずれも第1制限アミノ酸はトリプトファンであった。6月の値とはほとんど差はなく, 6月と11月を平均すると, Cセンター88, Dセンター89であった。
6) おおむね, 6月に比べて11月の方が, 両センター間の差が少ない傾向にあった。