栄養学雑誌
Online ISSN : 1883-7921
Print ISSN : 0021-5147
ISSN-L : 0021-5147
東京都区部外 (三多摩地区) における小学校給食の蛋白質に関する調査 (第4報)
昭和46年11月におけるセンター方式学校給食の摂取蛋白質のアミノ酸組成について
遠藤 みたみ吉田 幸弘鈴木 義行吉田 勉
著者情報
ジャーナル フリー

1974 年 32 巻 2 号 p. 82-88

詳細
抄録

東京都下三多摩地区の小学校で実施されている給食について, すでに単独校方式の場合を調査し, ひき続いて, センター方式で行っている1市1町の昭和46年6月における調査結果をも報告した。今回は, センター方式給食の同年11月における, 蛋白質の摂取量や栄養価の内容を調べ, 前回の6月の結果と合わせて, 今後の栄養指導の指針とするために検討を行った。
1) CセンターおよびDセンターとも蛋白質の所要量, および必須アミノ酸の必要量は満たされていた。
2) プロテンスコアは, Cセンター79, Dセンター75で, 第1制限アミノ酸はいずれも含硫アミノ酸であった。6月の値は両センターとも同じ76であったため, 6月と11月の平均値では, Cセンター78, Dセンター76となった。
3) E/T比は, Cセンターが2.52, Dセンターが2.48で, 6月の値とほとんど差はなく, 6月と11月を平均すると, Cセンター2.51, Dセンター2.47であった。
4) ケミカルスコアのうち, 卵価は, Cセンター68, Dセンター66で, 制限アミノ酸はいずれも含硫アミノ酸であった。6月の値は両センターとも67で, 6月と11月を平均するとCセンター68, Dセンター67であった。
5) 同じく人乳価は, Cセンター88, Dセンター89で, いずれも第1制限アミノ酸はトリプトファンであった。6月の値とはほとんど差はなく, 6月と11月を平均すると, Cセンター88, Dセンター89であった。
6) おおむね, 6月に比べて11月の方が, 両センター間の差が少ない傾向にあった。

著者関連情報
© 特定非営利活動法人日本栄養改善学会
前の記事 次の記事
feedback
Top