1976 年 34 巻 4 号 p. 179-182
生後10週齢の雄成熟白ネズミに牛乳力ゼイン15%を含む半合成飼料を与え7週間飼育した。飼育後4, 5, 6, 7週毎に殺して盲腸内容物をとり出し, 内容物中の総窒素濃度, 揮発性塩基性窒素濃度, 尿素分解活性を測定した。
その結果, 盲腸内容物の (1) 総窒素濃度は動物の飼育期間が長くなるにつれて上昇した。(2) 揮発性塩基性窒素濃度は飼育期間中ほとんど変化しなかった。(3) 一方, 腸内微生物由来であることが知られている尿素分解活性は, 飼育期間が長くなるにつれて上昇する傾向を示した。
これらの結果から, 盲腸内容物の揮発性塩基性窒素濃度は, 総窒素濃度と必ずしも直接的な関連がないことを認めたが, 尿素分解活性との間にも必ずしも関連のないことが認められた。