栄養学雑誌
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下宿学生の自炊の仕方と食事内容
馬路 泰蔵
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1988 年 46 巻 3 号 p. 129-138

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抄録
下宿している大学生男女各13人の3週間の食生活について, 自炊の仕方を中心に調査し, 以下の結果を得た。
1) 男性は女性より自炊回数が少なく, 欠食・外食回数が多かった。この食事方法の男女差は, 主として朝食における差によるもので, 欠食はそのほとんどが朝食に現れた。また, 2/3以上の食事が自炊される時は, 欠食がほとんど現れなかった。したがって, 欠食の解消には自炊が必要なことが示された。
2) 自炊を多く行うには, 調理能力が高く, 多種類の食品を用いて料理を自分で作れることが必要であると示唆された。
3) 自炊回数は, 1食当たりの食品数との相関が強かったが, 食品組み合わせが良好になることとの関係はやや弱かった。
4) 自炊回数の少ない対象者は, 非調理の料理または炒め物のような調理の簡便な料理に頼りがちであった。
5) 基本調味料および混合・変形器具の所有数は自炊回数との関係が強いことから, 自炊の頻度が調味料や器具の所有に影響することが示された。
6) 自炊が少なく, 欠食・外食が多い場合には, 嗜好飲料器具の所有数が多かった。この結果は, 自炊の少ない下宿学生は嗜好飲料で満足を得ようとする意向が強いことを示唆するものである。
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