ほうじ茶からアセトンおよび水を用いて抽出した物質を, ラードとともに実験飼料に混合し, それぞれのラット実験群に2週間投与した後, 血清中の総コレステロール, トリグリセリドへの影響, および血清, 肝臓中の脂肪酸を測定し, 検討した。結果は以下のとおりである。
1) 血清中の総コレステロールは水抽出物質投与により, トリグリセリドはアセトン抽出物質投与により低下した。
2) 水抽出物質投与の血清および肝臓の総脂質の脂肪酸は総ポリエン酸量が低く, アセトン抽出物質では両者とも高値を示した。
3) アセトン抽出物質投与では, 体重の増加が他の実験群に比較して少なかった。