栄養学雑誌
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ストレス負荷に伴う自覚症状, 尿中カテコールアミン等の変化に及ぼす食事構成の影響
猪俣 美知子三田 禮造苫米地 孝之助添野 尚子小林 修平清水 盈行大木 和子矢野 和美
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1992 年 50 巻 3 号 p. 145-152

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抄録

女子大生を対象に, ストレスと栄養との関係を知るため, 次のような実験を行った。
1) 女子大生14人を2班に分けて12日間宿泊させ, その間第1班は前半6日間が実験食A (栄養所要量を充足させ, かつ摂取食品のバランスのよい食事), 第2班は実験食B (栄養所要量を充足させさつつも, 乳・乳製品, 野菜, 果実を少なくし, 菓子等を多くした食事) を与え, 後半6日間は逆に第1班を実験食B群, 第2班を実験食A群とした。
2) ストレスとして前半, 後半とも後期の3日間 (実験4~6日目, 及び実験9~12日目) に連続計算負荷 (小学校3~4年生の計算問題を1日6時間行わせる) を与え, その間の影響を観察した。
3) 実験結果は, まず実験食A群, 実験食B群ともにストレス負荷により自覚症状は多くなるが, 実験食A群の場合, 負荷第1日目の自覚症状数はあまり変化が認められなかった。
4) 尿中カテコールアミン排泄量はストレス負荷により増加するが, 特に実験食A群で負荷第1日目の増加が著しく, ノルアドレナリンで実験食B群との間に有意差が認められた。
5) 体温, 血圧ともストレス負荷により増加するが, 特に実験食A群のほうが上昇傾向が強かった。
6) 実験食A群と実験食B群との間で, ストレス負荷により自覚症状, カテコールアミン排泄量, 体温, 血圧などに差が認められるのは, 摂取食品の違いによる他, ビタミンA, Cの摂取量が実験食Aでは実験食Bよりかなり多いことも関係がある可能性がある。

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