栄養学雑誌
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加工食品中のグルタミン酸ナトリウム含量とナトリウム定量法に及ぼす影響
藤澤 史子灘本 知憲
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1993 年 51 巻 6 号 p. 333-339

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抄録

市販の89種の加工食品中の総ナトリウム (Na) 量, 塩素 (Cl) 量及びグルタミン酸ナトリウム (MSG) 量を測定し, 由来別Naの分布状況をみた。
1) ほとんどの食品中にMSGが含まれていた。MSG由来のNa量が総Na量中に占める比率が10%以上の食品が89件中40件あり, 食塩由来以外のNaについても考慮する必要がある。この傾向はとくに, 漬け物, 汁物, ふりかけ, 魚肉練り製品, 中華風惣菜に著しかった。
2) 原子吸光法と, 電極法またはモール法による測定値の差は, MSG量と高い相関性を示した。しかしながら, MSG量をこれらの差による計算で求めることは実用上困難であった。

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