栄養学雑誌
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離乳に関する情報入手と離乳の実態との関連性
染谷 理絵水野 清子鍵 孝恵小倉 弘子小野 恵津子笹川 祥美佐々木 くに子鶴見 田鶴子藤沢 良知藤田 一美堀口 育子大江 秀夫高橋 悦二郎
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1994 年 52 巻 6 号 p. 335-344

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抄録

今後の離乳指導の向上を図るための一資料を得るために, 5~14か月児をもつ母親4,634人を対象に, 離乳に関する情報の入手状況を調査し, 離乳の実態との関連, 更にその背景を観察し, 以下の結果を得た。
1) 離乳に関する情報を入手する機会のない者は5%, 入手する機会が時々ある, あるいはよくあるとする者はそれぞれ73%, 21%で, 公的機関あるいは医療機関から情報を得る者が53%, 周囲の者・マスメディアからの者が47%, 情報源を栄養士による者が約1/3, 医師あるいは保健婦による者は合わせて42%であった。
2) 情報の入手状況は居住地域, 出生順位, 家族形態, 母親の年齢及び就業状況などにより違いがみられた。
3) 情報入手の度合の低い者, 周囲の者・マスメディアから情報を得る者は, 離乳の進行が適切でない者が多く, 公的機関及び医師や保健婦から情報を得る者にも同様の傾向が認められた。
4) 入手した情報を実行する者は55%前後, 1/3の者は役立つが実行しにくいといい, 1/10の者は実行しないことが多いという。入手した情報に迷わされる者が8%前後にみられた。
5) 入手した情報を実行しにくい, あるいは実行しないとする者, 迷わされる者は離乳の実態に何らかの問題をもつ者が多かった。
6) 情報入手の度合の低い者, 周囲の者・マスメディアから情報を得る者は, 得た情報が実行しにくい, あるいは実行しない者が多く, 医師+栄養士から情報を得る者には迷わされる者が多かった。
7) 入手した情報の実行状況には, 母親の育児経験や生活状況が関与していた。

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