栄養学雑誌
Online ISSN : 1883-7921
Print ISSN : 0021-5147
ISSN-L : 0021-5147
持続携行式腹膜透析 (CAPD) を行っている慢性腎不全患者の体組成と栄養状態
金澤 良枝小池 美穂子渡辺 順子浜野 美代子中尾 俊之
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 55 巻 2 号 p. 85-91

詳細
抄録

CAPD療法施行中の慢性腎不全患者33人に対し, BIA法及び身体計測法の組み合わせによる栄養評価を試みた。その結果, 以下の結論を得た。
1) CAPD患者において, Body mass index (BMI) 及び体脂肪量, 除脂肪量, 骨格筋肉量は, 健常者と比較し有意に低値であった。しかし, Body composition (体組成) に占める体脂肪%は健常者と有意差を認めなかった。
2) CAPD患者のBMIは, 体脂肪量とは男性, 女性ともに有意の相関関係を認め, また皮下脂肪厚とは女性患者のみで, 骨格筋肉量とは男性患者のみで有意の相関関係を認めた。
3) 血清アルブミン濃度は60.6%の患者で, また血清トランスフェリン濃度は57.6%の患者で正常範囲以下の低値であった。
4) しかし, 総摂取エネルギー量と消費エネルギー量のエネルギーバランスは維持されており, 更にたんぱく質摂取量は日本腎臓学会基準値と差を認めなかった。
以上より, CAPDを行う慢性腎不全患者はたんぱく栄養障害を認めるが, この原因には食事内容以外の因子, すなわち腎不全による代謝異常などの関与が考えられた。

著者関連情報
© 特定非営利活動法人日本栄養改善学会
前の記事
feedback
Top