56 巻 (1998) 2 号 p. 89-99
女子大生について, 排便及び便性状 (形, 量, 色, 臭い) に及ぼす低分子化アルギン酸-Na含有飲料 (1缶150ml, 低分子化アルギン酸-Na4g) 摂取の影響をプラセボ飲料摂取と比較した。結果は次のとおりである。
1) 1週間当たりの排便日数は, アルギン酸飲料1缶以上を摂取した時“軽い便秘群”において用量依存的に有意に増加したが,“正常排便群”においては有意な改善は認められなかった。また, プラセボ飲料摂取では,“軽い便秘群”,“正常排便群”のいずれにおいてもこのような改善は認められなかった。
2) アルギン酸飲料1缶以上を摂取した時“軽い便秘群”の便形状は軟化して“正常排便群”の形状に近づいたが, プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
3) アルギン酸飲料1缶以上の摂取で“正常排便群”の便量に増大がみられ, 2缶摂取では“軽い便秘群”に顕著な増量効果が出現して“正常排便群”の便量に近づいた。プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
4) アルギン酸飲料1缶以上の摂取で“正常排便群”と“軽い便秘群”に便の色の改善がみられたが, 2缶摂取では“軽い便秘群”の効果が顕著になり,“正常排便群”の便の色に近づいた。プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
5) アルギン酸飲料1缶摂取で“軽い便秘群”に便臭の改善がみられたが, 2缶摂取では“正常排便群”にも改善がみられた。プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
以上の結果, アルギン酸飲料 (150ml/缶, 低分子化アルギン酸-Na4g) 1缶以上の摂取によって排便及び便性状 (形, 量, 色, 臭い) の改善効果が期待できるとの示唆を得た。