2018 年 13 巻 1 号 p. 127-139
本稿は,マイクロジオデータである「商業集積統計」を用いて,中心市街地活性化計画認定都市の基本計画区域内における商業・サービス業の集積状況を業種に基づき分析・検討したものである.その結果,人口規模の小さな自治体ほど,基本計画区域内への商業・サービス業の集積が高まる傾向にあることが明らかとなった.また業種によってその集積状況は異なっており,高次の業種は集積する一方で,日常的に利用される業種の集積は低かった.さらに,基本計画区域内での業種構成は地域性がみられてグループ化が可能であること,自治体の人口規模とも関連していること,そして地理的分布にも特徴がみられることが明らかとなった.