E-journal GEO
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調査報告
東北地方津波被災地域の漁業の地域特性と復興プロセスの展望
高野 岳彦
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2013 年 8 巻 1 号 p. 119-140

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抄録

本論では2008年漁業センサスの漁業地区別統計を主に使用して,東北地方太平洋岸の漁業の地域特性を分析した.同地域の漁業は2011年の大津波によって壊滅的被害を受け,現在復興が進められている.その復興プロセスは震災前の各地域の漁業生産のあり様とどう関連するのかについては地理学研究の主題となると考える.本分析はそのための基礎資料として企図された.分析においては,初めに漁業の種類,経営形態,経営規模,販売額,兼業状況,労働力状況等に関する諸指標を分布図化してその地域性を確認した.次いで,それらの23変数×77漁業地区のデータ行列に対して主成分分析を適用し,4つの解釈可能な主成分を抽出した.さらにその成分得点から77 地区を類型分類し,都市漁港,自立養殖漁村,小規模・兼業養殖漁村,共同経営・定置網漁村の主要4類型を見出した.最後に,それらの地域特性は今後の復興プロセスのあり方とどう関連するのかについて考察を行った.

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© 2013 公益社団法人 日本地理学会
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