E-journal GEO
調査報告
地名を用いた公共施設のプロモーション—空港名の愛称化を事例として—
成瀬 厚
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8 巻 (2013) 1 号 p. 78-95

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抄録

日本国内の航空旅客数は減少傾向にあり,国や地方自治体が管理する多くの空港は赤字経営が続いている.さまざまな空港利用促進事業が行われるなかで,近年は空港に愛称や通称をつける動きがある.本稿はこの動向を中心に地方空港の運営状態を地理学的に考察することを目的とする.本稿では,地理学における場所論と地名研究,場所のプロモーション研究を参照することで,空港を一つの場所としてとらえている.国内の政治的階層,地理的スケールにおいて中間の位置を占める地方自治体は,下位の地域住民から意見を集約し,決定した名称を上位の国家から公認を取得する形で公式化する.空港名の愛称化の目的は日本全体に対する地方空港の認知度や親しみやすさの向上であり,それに付随して空港で開催されるイベントの目的は地域住民に対するイメージの向上であると同時に空港施設の多目的利用化であるといえる.

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© 2013 公益社団法人 日本地理学会
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