エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集
第20回エレクトロニクス実装学会講演大会
セッションID: 23A-14
会議情報

パルス静電応力法の紹介と基板用ガラス繊維/エポキシ樹脂複合板の三次元空間電荷分布
*田中 秀郷福永 香前野 恭岡本 健次大木 義路
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

現在、研究・開発の進んでいるビルトアップ基板や部品内蔵基板では、基板表面方向のみでなく、基板厚さ方向の絶縁性能も重要となってくる。今回、プリント回路基板用絶縁材料として汎用されているガラス繊維/エポキシ樹脂複合板の三次元空間電荷分布を三次元PEA装置によって測定した。試料の空間電荷分布は、内部のガラス繊維密度に依存して測定箇所により異なる値を示した。さらに、試料内部に規則的な正電荷が観測された面と負電荷が観測された面が存在した。この正負電荷が規則的に観測される場所の分布は、ガラス繊維が交差する点の分布と一致する。ガラス繊維とエポキシ樹脂とでは、(誘電率/導電率)比が異なるために、両者の界面に正負電荷が蓄積されると考えられる。ビルトアップ基板や部品内蔵基板の設計や劣化現象解析にとり、三次元空間電荷分布の情報は必須であり、三次元PEA装置は今後重要になると思われる。

著者関連情報
© 2006 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
前の記事 次の記事
feedback
Top