抄録
我々は、銀ナノ粒子インクの印刷技術と電解銅めっき技術を組み合わせたポリイミドフィルム上への銅配線の直描プロセスを検討している。本プロセスにおける最大の課題は、銅配線の密着性である。本研究では銀ナノ粒子焼結体と銅めっきの界面に着目した。銀ナノ粒子焼結体と銅めっきの密着強度は、各層の表面エネルギーから算出したハマカー定数を指標とし、めっき前に銀ナノ粒子焼結体の表面を処理することで層間強度を向上させた。また、印刷パターン上への銅めっきでは、めっき前の処理条件を最適化することで、めっきの膜厚、硬度、結晶構造が均質な銅配線が得られた。