電気泳動
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総説
インキャピラリー酵素反応電気泳動による抗体医薬品等の糖タンパク質糖鎖の高感度解析
鈴木 茂生
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2018 年 62 巻 1 号 p. 23-26

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抄録

糖タンパク質糖鎖の新たな解析手法として,レクチン結合解析やエキソグリコシダーゼ消化をキャピラリー内で行う,いわゆる部分導入キャピラリー電気泳動法を紹介する.糖タンパク質糖鎖はPNGase Fで遊離させた後,8-アミノピレン-1,3,6-トリスルホン酸で蛍光標識した.様々なレクチンを用いたところ,糖鎖構造特異的な泳動パターンが得られ,レクチンによってピークが遅延するタイプと消失するタイプがあった.エキソグリコシダーゼ消化については酵素によって測定法を工夫する必要があった.ノイラミニダーゼやα/β-ガラクトシダーゼ消化は酵素溶液の導入時間を増加させることで進行した.ヘキソサミニダーゼは0電位印加法,フコシダーゼとα-マンノシダーゼは低電位印加法を用いる必要があった.応用として糖鎖混合物中の高マンノース型糖鎖の特異的検出ならびに,抗体医薬品中のN-グリコリルノイラミン酸およびα-ガラクトース残基の検出に適用した例も紹介する.

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© 2018 日本電気泳動学会
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