2026 年 70 巻 1 号 p. 25-32
臨床検査の検体検査における酵素異常の電気泳動法による解析事例とこれからの検査室の役割について記した.臨床検査は,患者から得られた検体の検査情報から,問題点を見つけ出し,それを解析して,最終的にその成果を患者に還元するというアルゴリズムが必要である.これを実践するにはそのための必要な努力を絶えず継続して行う必要がある.このような努力が,結果として患者のためになる.この検査現場での異常の解析は,おかしさを見つけ出すための「目」,すなわち「サイエンティストとしての目」を持って異常を見抜く力である.次にそのおかしさを解き明かすための「手」,すなわち技術を持っていること,この技術を使いこなして,必要な解析結果を得ることができることである.そのために必要な知識と知恵の「頭」をもっていることである.これらは電気泳動法による異常の解析を通してなされ得る.