2020 年 58 巻 1 号 p. 59-60
東シナ海から日本海へは対馬暖流により栄養塩が水平的に輸送されている.この水平的に輸送される栄養塩量の変化は 日本海の低次生態系,特に対馬暖流域の基礎生産を変化させる.対馬海峡における観測結果から,対馬海峡を通過する栄 養塩量の経年変化が大きいことが分かっているがその変動要因は明らかになっていない.本研究では低次生態系モデルを 使い,対馬海峡を通過する栄養塩の起源とその寄与率を明らかにし,どこを起源とする栄養塩の変化が対馬海峡の栄養塩 を変えるのかを検討した.