日本生態学会大会講演要旨集
第52回日本生態学会大会 大阪大会
セッションID: S2-4
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再帰的適応放散としての進化史とその理論
*伊藤 洋Ulf Dieckmann池上 高志嶋田 正和
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抄録

生物進化の歴史は,適応放散の繰り返しとして解釈することができる.この進化動態の決定論的な機動力は自然選択であると考えられる.本発表では,生物間相互作用による自然選択のみに基いた生物群集の進化モデルを2つ提案する.それらの解析結果から,「再帰的な放散はなぜ起こるのか?」,「その単位過程である種分化の意義,有性生殖の意義はなにか?」, という問いについて議論する.[モデルの説明]1つ目のモデルでは,資源利用に関与する第1の形質における適応放散によって生じた種群が,第2の形質における方向進化によって不安定化し,結果として適応放散と絶滅が繰り返す.2つ目のモデルでは,第2の形質は資源(被食者)としての形質を想定し,群集レベルでは,資源利用(捕食)は理想自由分布へ近付く方へ,逆に資源(被食)としては理想自由分布から遠ざかる(捕食から逃れる)方へ,進化動態が進行し,種分化と絶滅のバランスが複雑な食物網を維持する.種分化は,これら2つの過程の在り方の1つとして解釈される.

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© 2005 日本生態学会
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