2014 年 50 巻 10 号 p. 1022
パラジウム触媒を用いて炭素–炭素結合を形成する鈴木–宮浦クロスカップリング反応は,基質のホウ素化合物が安定であり高い一般性を有することから,広く用いられている.最近Mlynarskiらは,不斉ジボリル化反応と鈴木–宮浦クロスカップリング反応を組み合わせた光学活性化合物の効率的合成法を報告したので紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Mlynarski S. N. et al., Nature, 505, 386-390 (2014).