ファルマシア
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構造類似性の低い2つの標的タンパク質に対し阻害活性を示す薬物の発見
加藤 淳也
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2014 年 50 巻 11 号 p. 1142

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抄録

現代の創薬化学は,単一の標的タンパク質に選択的に作用する薬物の創製に力点がおかれてきた.一方,既存の医薬品のケモインフォマティクス解析から,ある種の医薬品は標的タンパク質以外の複数のタンパク質と相互作用することで薬効を増強していることが明らかにされつつある.このような多分子標的作用はポリファーマコロジーと称され,近年,注目を集めている.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Keiser M. J. et al., Nature, 462, 175-181 (2009).
2) Peters J. -U. et al., J. Med. Chem., 56, 8955-8971 (2013).
3) Ciceri P. et al., Nat. Chem. Biol., 10, 305-312 (2014).

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© 2014 The Pharmaceutical Society of Japan
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