2014 年 50 巻 3 号 p. 243_2
涙腺と唾液腺を標的とする自己免疫疾患で,膠原病などに合併する二次性と,これら合併のない一次性(原発性)に分類される.さらに一次性は,病変が涙腺,唾液腺に限局する腺型(45%)と,全身性の何らかの臓器病変を伴う場合(約50%),さらには悪性リンパ腫や原発性マクログロブリン血症を発症する(約5%)腺外型に分類される.主な症状は,涙腺の破壊に伴うドライアイであるが,唾液腺の破壊に伴う口腔の渇きから,う歯や口内炎などの症状も多い.他に関節,筋肉,腎臓,甲状腺,神経,皮膚,肺などで様々な症状をきたす.遺伝的・環境的・性ホルモンの影響などもいわれておりその直接的な原因は不明である.2003年の調査では患者数は7万人であったが,現時点では10万人を超えていると考えられている.