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自閉症:長い遺伝子の発現低下が発症リスクに?
江本 尚代
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2014 年 50 巻 4 号 p. 346

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抄録

自閉症は神経発達障害の1つであり,社会的相互交渉の障害,反復常同的な行動様式などを特徴とする精神疾患である.その病因は遺伝的な要素が強いとされており,数百kbpの遺伝子で自閉症スペクトラム障害(autistic spectrum disorder:ASD)との関連が示唆されている.本稿では,神経細胞において100kbを超えるような長い遺伝子の発現にトポイソメラーゼが特異的に関与し,その中にASD候補遺伝子が含まれることが報告されたので紹介したい.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) King I. F. et al., Nature, 501, 58-62 (2013).
2) Neale B. M. et al., Nature, 485, 242-245 (2012).
3) Iossifov I. et al., Neuron, 74, 285-299 (2012).

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© 2014 The Pharmaceutical Society of Japan
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