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ナノ粒子製剤は白金製剤の未来を変える?
小野寺 理沙子
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2014 年 50 巻 6 号 p. 572

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抄録

近年,医薬品研究開発の急速な進歩により,これまで以上に治癒効果が期待される細胞毒性の強い抗がん剤が登場し,がん治療における化学療法の占める割合は増加傾向にある.しかし,代表的な抗がん剤であるドキソルビシン,シスプラチン(cisplatin:CDDP)といった現状の抗がん剤の多くは,がん細胞の高い増殖効果に注目した細胞障害性を有するため,骨髄細胞など生成回転が活発で高い増殖性を持つ正常細胞に対しても強い障害性を示すことが深刻な問題となっている.さらにCDDPは,腎毒性や悪心,おう吐など重篤な副作用が知られており,腎毒性を防ぐために治療開始から数日間電解質補液の点滴が必要となっている.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Dhara S. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 108, 1850-1855 (2011).
2) Graf N. et al., ACS nano, 6, 4530-4539 (2012).
3) Johnstone T. et al., ACS nano, 7, 5675-5683 (2013).

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© 2014 The Pharmaceutical Society of Japan
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