ファルマシア
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iPS細胞由来心筋細胞を用いた薬剤誘発性不整脈のスクリーニング法の開発
稲村 直樹
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2014 年 50 巻 7 号 p. 697

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抄録

1990年代後半,心電図波形のQT間隔を延長させる作用を有する複数の非循環器用薬剤が市場から撤退した.以降,薬剤による不整脈誘発作用の回避は医薬品開発における重要な課題として認識されている.これまで非臨床の評価としては,QT延長作用を示す多くの薬剤が遮断作用を有することが知られているhERGというKチャネルを発現させた培養細胞でのin vitro評価や動物の心電図測定等が行われてきた.しかしながら,hERGチャネルを用いた評価ではhERG以外のイオンチャネルに対する影響の評価が不十分であり,動物を用いた評価では種差の面から十分とはいえなかった.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Fermini B. et al., Nat. Rev. Drug Discov., 2, 439-447 (2003).
2) Navarrete E. G. et al., Circulation, 128 suppl. 1, S3-S13 (2013).

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© 2014 The Pharmaceutical Society of Japan
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