ファルマシア
Online ISSN : 2189-7026
Print ISSN : 0014-8601
ISSN-L : 0014-8601
FYI(用語解説)
オステオカルシン
橘髙 敦史大介 澤田
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 51 巻 3 号 p. 232_3

詳細
抄録

骨基質にはコラーゲン以外に非コラーゲン性タンパク質が含まれ,オステオカルシンは後者の約20%を占め最も量が多い.1分子中に2~3残基のγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)を含む骨の酸性タンパク質で,分子量は約6,000でカルシウム結合能(Kd=0.1μM)を持つ.成熟した骨芽細胞での産生が顕著で,含まれるGla残基はグルタミン酸残基がビタミンK依存的にカルボキシ化されることによる.骨芽細胞で産生されたオステオカルシンは,アパタイト結晶とともに骨組織に沈着する.活性型ビタミンD3によりオステオカルシン遺伝子発現が促進される.骨芽細胞の同定や分化マーカーとしても利用される.

著者関連情報
© 2015 The Pharmaceutical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top