ファルマシア
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血糖降下薬グリベンクラミドは心肺停止に合併する蘇生後脳症を改善する!
座間味 義人
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2016 年 52 巻 3 号 p. 259

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抄録

日本における心肺停止患者数は,年間約10万人で,高齢化に伴って更に増加していくと予想されている.全世界では毎年約1億人の心肺停止患者が発生しており,国際的な課題となっている.心肺蘇生法の進歩により,救命率が向上しているものの,心拍再開後に高頻度で蘇生後脳症を合併するため,社会復帰率は非常に低い.蘇生後脳症に対する治療は長期にわたり,後遺症が残ると介護が必要になるために,医療費増大による経済的損失は計り知れない.現時点で心肺停止に合併する蘇生後脳症を改善する薬剤は存在しないため,新規治療薬の開発が望まれている.そこで,本稿では血糖降下薬であるグリベンクラミドが,心肺停止に合併する蘇生後脳症を改善することを見いだした基礎研究の論文を紹介する.
なお、本稿は下記の文献に基づいて、その研究成果を紹介するものである。
1) Huang K. et al., Crit. Care Med., 43, e341-349 (2015).
2) Mizushima T., J. Biochem., 149, 499-505 (2011).
3) Weigl M. et al., Resuscitation, 65, 21-39 (2005).

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© 2016 The Pharmaceutical Society of Japan
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