ファルマシア
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創剤研究コンソーシアムの理念と活動
藤田 卓也
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2016 年 52 巻 5 号 p. 422-424

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抄録

立命館大学では,1994年の“理工学部のびわこ・くさつキャンパスへの移転”を契機に,産官学連携推進体制を整備し,その活動に精力的に取り組んできている.2008年に本学に薬学部,生命科学部が,2010年にスポーツ健康科学部が設置され,本学においても医療・健康科学分野への研究・教育展開が進められるに伴い,所属教員の有する「知識」「技術」と産業基盤との連携を進めるため,当時の薬学部長であった北泰行教授と伊吹リン太客員教授,藤田が中心となり,2011年度に「創薬科学研究センター」を設立した.センターといっても建物などの実体はなく,創薬から製剤までの「薬のものづくり」全般を見据えた,産官学連携による研究・開発活動の拠点を意味するものである.
創薬科学研究センターの設立と同時に,同センターの下に北教授が主宰する「創薬研究コンソーシアム」と伊吹教授が主宰する「製剤技術研究コンソーシアム」の2つの研究コンソーシアムが設置された.誌面の都合上「創薬研究コンソーシアム」の活動に関しては割愛するが,滋賀県は富山県と並んで地場産業としての中小製薬企業が多いこともあり,「製剤技術研究コンソーシアム」には設立当初から多くの地元製薬企業が参加し,「製剤技術」をキーワードに,製剤技術に関わる最新かつ様々な情報交換を年3~4回行っている.現在,参加企業数は関西の大手製薬企業,機械メーカも含め42社(2015年9月現在)にのぼり,「製剤技術研究コンソーシアム」を中心とした製剤研究交流拠点となりつつある.

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© 2016 The Pharmaceutical Society of Japan
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