ファルマシア
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脂質プローブを駆使した新たな創薬戦略
嶋中 雄太
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2016 年 52 巻 5 号 p. 438

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抄録

脂質は生体の構造維持や代謝,シグナル伝達など,様々な生理機能を有している.これら脂質の生理機能は主にタンパク質を介して発揮されるために,脂質と相互作用するタンパク質は新たな創薬標的と成り得る.しかしながら,脂質結合タンパク質を網羅的に同定し評価する方法はこれまで存在しなかった.本稿では,脂肪酸であるアラキドン酸(AA)を模したプローブを作製し,AA結合タンパク質を網羅的に同定しただけでなく,これを応用した新たな創薬戦略を提示した論文を紹介したい.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Niphakis M. J. et al., Cell, 161, 1668-1680 (2015).
2) Per Haberkant. et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 52, 4033-4038 (2013).

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© 2016 The Pharmaceutical Society of Japan
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