ファルマシア
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2016 年 52 巻 6 号 p. 492-493

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抄録

ミニ特集にあたって:平成27年4月より新たに「機能性表示食品」制度が開始された.生体の生理機能を調整する機能を表示した食品の選択肢を増やし,消費者が正しい情報を得た上で選択できるようにすることがねらいである.また,栄養機能食品は対象成分が限定されていること,特定保健用食品は安全性や有効性の臨床試験が必須であり,許可手続きに時間がかかるなど,先行する機能性表示が可能な食品における課題の解決も意図されている.特集では,制度の概要と企業の対応,臨床薬理学的視点からみた食品の機能性,科学的根拠の具体例,臨床試験の実際について執筆いただいた.販売や届出を計画する会員の皆様が,現状を理解する一助となれば幸いである.
表紙の説明:薬用酒やドリンク剤などに配合される生薬「淫羊藿」の基原植物は,ホザキイカリソウ,キバナイカリソウ,イカリソウ,またはトキワイカリソウの地上部である.現在,流通品の大部分は中国産のホザキイカリソウであるが,淡赤紫~白色の花を咲かせるイカリソウや淡黄色のキバナイカリソウ,冬でも葉が枯れて落ちないトキワイカリソウは日本にも自生する.名前の由来は花弁の形(錨草)のほか,薬効からとも言われているが,梅の花の形に似たバイカイカリソウも自生している.深山の林間で風に揺れるイカリソウは,春から初夏のハイキングの楽しみである.

© 2016 The Pharmaceutical Society of Japan
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