ファルマシア
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日本ベンチャーの底力 その技術と発想力
第1回 ペプチドリームの特殊ペプチド創薬から派生したペプチド薬物複合体と低分子医薬
関根 喜之
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2017 年 53 巻 7 号 p. 714-716

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抄録

当社は,ポスト・バイオ医薬として特殊ペプチドを世に送り出す目的で,2006年7月に東京大学大学院理学系研究科の教授である菅 裕明(現:当社社外取締役)と窪田規一(現:当社代表取締役)により設立された.設立当初は知財やビジネスモデルについての戦略を立て,菅研究室により開発された知財・技術を取り込むことにより,創薬企業として研究開発を推進する体制の構築に努めた.2015年12月には東証第一部市場への市場変更を果たしている.なお,当社のビジネスモデルに興味のある方は,ビジネス上の特許戦略について窪田による記事が本誌に掲載されている.また,菅らが開発したflexizymeやflexible in-vitro translation system(FIT)システム,random peptide integrated discovery(RAPID)ディスプレイなどの詳細な解説は,過去の本誌の記事を参照していただきたい.当社では,菅研究室から導入した技術に加え,さらに特殊ペプチドを活用した新しいアプローチによるビジネスの展開も試みているので,近年の研究開発の動向も含めここに紹介したい.

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© 2017 The Pharmaceutical Society of Japan
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