東海大学理学部化学科
2018 年 54 巻 12 号 p. 1135-1139
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血糖値降下作用をもつインスリンは, 二本の異なるポリペプチド鎖が2対のジスルフィド結合でリンクした特徴的な構造をとるため, その化学合成は容易ではない。我々は最近, これらの構成ペプチド鎖が水溶液中で自己組織化し, 生理活性をもつインスリンの高次構造を獲得するメカニズムの全容を明らかにした。さらに得られたメカニズムをもとに, 反応条件を綿密に最適化したところ, 各ペプチド鎖を1:1で混合するだけでインスリンを簡便に得ることに成功した。
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