ファルマシア
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分子の脂を削ぎ落とす!
髙橋 昌志
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キーワード: 脂溶性, clogP, LLE, TarO阻害剤
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2018 年 54 巻 2 号 p. 164

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抄録

脂溶性は,医薬品の探索研究において極めて重要なパラメーターの1つである.脂溶性の向上は,活性向上に有利に働く一方で,薬物動態(PK)や毒性プロファイルの悪化を引き起こしやすく,多くのメディシナルケミストがこのジレンマに悩まされている.今回Mandalらは,lipophilic ligand efficiency(LLE)を構造活性相関(structure-activity relationship:SAR)解析の指標として利用した構造変換による効果的な脂溶性の低減に成功したので,本稿で紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Mandal M. et al., J. Med. Chem., 60, 3851-3865(2017).
2) Lesson P. D. et al., Nat. Rev. Drug. Disc., 6, 881-890(2007).
3) Brown E. et al., Nature, 529, 336-343(2016).

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© 2018 The Pharmaceutical Society of Japan
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