ファルマシア
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アストロサイトによる睡眠覚醒サイクルの制御
繁冨 英治
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2018 年 54 巻 6 号 p. 578

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抄録

睡眠は動物にとって重要な生物学的過程であり,不十分な睡眠は認知機能の低下,肥満,循環器疾患などと関連する.睡眠覚醒サイクルにおいてグリア細胞が寄与する可能性はCajalによって100年以上前から指摘されていたものの,その意義は不明な点が多い.本稿では,Clasadonteらによる,脳のグリア細胞の1種であるアストロサイトが,睡眠覚醒サイクルを制御することを示した研究について紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Clasadonte J. et al., Neuron, 95, 1365-1380(2017).
2) Sakurai T., Nat. Rev. Neurosci., 8, 171-181(2007).
3) Ransom B., Giaume C., Neuroglia 3rd edition, 292-305(2013).
4) Bélanger M. et al., Cell Metab., 14, 724-738(2011).
5) Liu X. et al., Neuropharmacol., 75, 533-538(2013).

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© 2018 The Pharmaceutical Society of Japan
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