ファルマシア
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セミナー
中性子捕捉療法(BNCT)におけるホウ素薬剤開発
開発の歴史と今後の展望
中村 浩之
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電子付録

2018 年 54 巻 8 号 p. 793-797

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抄録

我が国では、世界で初めてとなる加速器中性子源を用いたホウ素中性子捕捉療法((Boron Neutron Capture Therapy:BNCT)が、脳腫瘍ならびに頭頸部癌において第2相臨床試験が進められている。ホウ素薬剤には p-boronophenylalanine (BPA)が用いられているが、全ての患者に適応できる訳ではなく、BNCTの適応疾患拡大および治療効果を高めるためにも、がん組織に選択的に10Bを送達する新しい薬剤の開発は吃緊の課題である。本稿では、BNCTの歴史と最近のBNCT用ホウ素薬剤の開発状況について紹介する。

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© 2018 The Pharmaceutical Society of Japan
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