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不斉アザ-ワッカー型環化反応:分子非対称化と天然物合成への応用
稲垣 祥
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2018 年 54 巻 9 号 p. 898

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抄録

ワッカー型環化反応はヘテロ環を含む生物活性天然物の合成に幅広く利用される.なかでもヒドロキシアルケンの不斉ワッカー型環化反応は,多様な光学活性オキサヘテロ環化合物を構築可能である.一方,アミノアルケンを利用した反応は限られた報告例しかない.このような背景下,Zhuらはキラルリン酸(chiral phosphoric acid:CPA)および不斉配位子共存下でのパラジウム触媒を用いた不斉アザ-ワッカー型環化反応を開発し,抗がん活性アルカロイド(+)-crinaneの短工程全合成へ展開したので,本稿にて紹介したい.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Bao X. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 57, 1995-1999(2018).
2) Beniazza R. et al., Org. Lett., 9, 3913-3916(2007).
3) Rueping M. et al., Chem. Eur. J., 16, 9350-9365(2010).

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© 2018 The Pharmaceutical Society of Japan
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