ファルマシア
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自己免疫疾患における濾胞制御性T細胞の役割
北條 慎太郎
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2018 年 54 巻 9 号 p. 902

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抄録

体液性免疫は獲得免疫における主要な機構であり,ウイルス・細菌感染に対するB細胞の抗体産生を主軸とした免疫系を指す.体液性免疫応答の過程において,B細胞はヘルパーT細胞からサイトカインや補助刺激シグナルを受けて胚中心(germinal center:GC)とよばれる特殊な構造体を二次リンパ組織上に構築する.さらにGC B細胞は体細胞突然変異とクラススイッチを経て,抗原に対して高い親和性を有する記憶B細胞や長期的に生存可能な抗体産生細胞へと分化する(GC反応).GC B細胞の分化には濾胞ヘルパーT(t follicular helper:Tfh)細胞(転写因子Bcl6,ケモカイン受容体CXCR5,アポトーシス関連タンパクPD-1共陽性)との相互作用が必須であり,Tfh細胞の細胞数が厳密に制御されることにより自己寛容が誘導される.逆に,自己反応性のTfh細胞の増多は自己免疫疾患の発症と関連する.
最近,胚中心に認められるTfh細胞集団の中に,免疫系を負に制御することで知られる制御性T細胞(転写因子Foxp3陽性)の特徴を有する濾胞制御性T(t follicular regulatory:Tfr)細胞とよばれる新規の細胞亜集団が発見され,脚光を浴びている.このTfr細胞は,in vivoにおいてGC反応を負に制御することが知られているが,これまでTfr細胞の病理学的な役割は不明であった.本稿では,Fuらによって報告されたTfr細胞による自己免疫疾患の制御に関わる知見を紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Chung Y. et al., Nat. Med., 17, 983-988(2011).
2) Linterman M. A. et al., Nat. Med., 17, 975-982(2011).
3) Fu W. et al., J. Exp. Med., 215, 815-825(2018).

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© 2018 The Pharmaceutical Society of Japan
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