2019 年 55 巻 12 号 p. 1134-1138
日本人の死因の中で脳心血管疾患による死亡は,がんに匹敵することが知られており,また高齢化のなか脳心血管疾患による死亡は今後も増えていく可能性が高いと考えられる.最近,SGLTをターゲットに開発されたSGLT2阻害薬は,抗糖尿病作用に加えて心血管疾患に対する多くの保護効果を示すことが証明された.加えて,SGLT2以外のSGLTをターゲットにした脳心血管疾患治療の可能性が報告されてきており,新規治療薬の開発が日本における脳心血管疾患による死亡を低減させることを期待する.