ファルマシア
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fused in sarcoma(FUS)
富田 泰輔
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2019 年 55 巻 9 号 p. 876_2

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抄録

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因遺伝子の1つであり,translocated in liposarcoma(TLS)とも呼ばれる.FUSタンパク質はFETファミリーに属するRNA結合タンパク質であり,N末側にグリシンやアルギニンに富むlow-complexity(LC)ドメイン,C末側にRNA結合ドメインを持つ.FUSは核と細胞質の両方に局在し,転写制御やRNAプロセッシングなど様々なプロセスに関わると考えられている.LCドメインは濃度に依存して可逆性のポリマー線維を形成し,ヒドロゲル状態へと相転移することが知られており,液液相分離による,膜を含まないオルガネラ形成を介した生理的なFUSの機能制御,さらにはALS患者の運動神経内において観察される異常FUS蓄積封入体形成や神経細胞死に関わることが示唆されている.

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© 2019 The Pharmaceutical Society of Japan
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